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SIerをつまらないと感じるのは、仕事をコントロールできていないから

駒鳥です。

SIerをつまらない、と感じる人は一定数いるようです。
僕も前職のソフトハウスで働いていたときに似たように感じていましたし、SIerとして働くエンジニアを見ても、楽しそうだな、とは思いませんでした。

転職してしばらく経ちますが、最近になって、SIerの仕事をつまらないと感じるのは、自分自身で仕事のコントロールができていないからなんじゃないかと思うようになりました。

この記事では、SIerの仕事をつまらないなー、と感じている方向けに、何故つまらないと感じるのか、どうしたらその状態から脱却できるかを書いていこうと思います。

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SIerをつまらないと感じるのは、仕事をコントロールできていないから

冒頭で書いたとおり、SIerの仕事をつまらないと感じるのは、自分で仕事をコントロールできていないからです。

想像してみてください。
もし今の案件で、案件の進め方や、技術選定が自由にでき、満足するまでプログラミングができる状態だったらどうでしょうか。

SIerの仕事がつまらない、とまでは思わないのではないでしょうか。

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なぜSIerの仕事は自分でコントロールできないのか

では何故、SIerの仕事は自分でコントロールがてきず、つまらないと感じてしまうのでしょうか。

これは、個人の仕事のやりかたがまずいとかそういう話ではなく、SIerという業界の構造的に起きやすいことだと思います。

SIer特有の構造、状況から、つまらないと感じるポイントを整理してみます。

クライアント、常駐先のルールに支配される

SIerの仕事は、基本的に対法人、BtoBの仕事です。
そのため、どうしてもクライアントの言うことを聞く、指示に従うと言う場面があります。

中にはカスハラ、カスタマーハラスメントに近いような態度をとってくるクライアントもいます。

さらに、客先常駐で業務を行う場合は、クライアントの指示が絶対、という場面が多くなります。

そもそも職場環境が自社のものではありませんし、どうしても余所者、業者として扱われます。

そして厄介なのは、クライアントは決して、いつも正しいわけではない、という事です。
考えてみれば当然ですが、彼らも人間です。
ミスもしますし、記憶違いも起こります。
そもそも、何が正解なのか答えを持っていないことも珍しくありません。

しかし、SIer側がそれに振り回されることになると大変です。
コロコロ変わるクライアントの意見に合わせて手戻りが発生したり、それが積み重なれば、仕事の自由度はどんどん下がります。
結果、ただの御用聞きのようになってしまって仕事のコントロール権を失い、「つまらない」と感じるようになるのです。

「言われたことをやるだけ」だからつまらない

このように、SIerの仕事はどうしても、お客さんに言われたことをやるだけになってしまいがちです。

何をすべきかを考えても、お客さんがそれと違うことを言えば、そうせざるを得ない、ということは往々にしてあり得ます。
実際私も、「本当にそれでいいのかなあ」と感じながら、お客さんの言う通りに作業をしたことがなんどもあります。

クライアントもコミュニケーションを重ねていくことで、少しずつ考え方を変えてもらうこともできなくはないです。
しかし日々の細かいタスクが、「言われたことをやっているだけ」になってしまうことはどうしてもあるのです。

「クライアントに言われたからこうする」と言うのは言い換えれば、「自分が考えているように作業できない」ということでもあります。
自分主体で動けていないわけですから、当然仕事もつまらなくなってしまいますよね。

自分で自分が思うようにプログラミングすることができない

もう一つ、SIerで働くエンジニアにとって、つまらないと感じてしまうポイントとして、自由にプログラミングしづらい環境である、という点が挙げられます。

これは前述した職場環境とも関係があります。
SIerが携わるプロジェクトでは、その環境でこれまで使われてきた技術、言語やフレームワーク、プロダクトを踏襲して開発することが多くあります。

結果、新しい言語、技術にチャレンジしたくてもできなかったり、既存プロダクトの焼き増し作業ばかりになったりするのです。

さらにSIerの仕事の受け方は、下請けに実際の開発作業を委託する形態が多く、元請けのSIer社員はほとんどプログラミングできない、ということも珍しくありません。

こうした、SIerがプログラミングできない問題については、次の記事でも解説しています。

「SIerでプログラミンができない!」と焦っているエンジニアが考えるべきこと
駒鳥です。SIerはプログラミングができない、とよく言われます。そしてそれは、おおよそ事実であると言えます。SIerはプログラミングができないです。そして、SIerがプログラミングできない理由は、SIerのビジネスモデルにあります。この記事...

さらに、これもSIer業界特有ですが、エンジニアなのにプログラミングよりExcelでの作業が多い、ということもしょっちゅうです。
その理由については次の記事でまとめています。

なぜSEやSIerの仕事はExcelでの作業ばかりなのか。Excel職人と言われる理由。
駒鳥です。いくつかのエントリーで書いてるのですが、僕は以前SIerと呼ばれる界隈でSEをやっていました。その後、アプリやWEBを自社開発している会社に転職したのですが、転職したことで圧倒的にやらなくなった仕事があります。それが、Excelを...

このように、SIerという職業はプログラミングが自由にできる環境ではない場合が多々あり、それがSIerをつまらないと感じる一つの要因となっています。

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自分で仕事をコントロールできるようにするには

ここからは、SIerの仕事がつまらない、という状況を少しでも打破していく方法を考えてみます。

これはつまり、仕事の主導権を握り、コントロールしていく、ということです。

自分がコントロールできる範囲を少しずつ増やそう

まず大切なのは、自分の業務の範囲内で、指示されたからやる、ではなく、自分でやり方、進め方を決めるようにしていくことです。

ドキュメントの管理の仕方でもいいし、プロダクトの仕様でも構いません。

自由にやれるとしたらどうするか、を考えながら、それができそうな小さい範囲をコントロールしていくのです。
もちろん、何故そうするのか、現状と比べて何が良くなるのか、という根拠は常に必要である点に注意しましょう。

最初は小さい範囲でも構いません。

徐々にその範囲を広げていくことができれば、やがては他のメンバーや、協力会社のメンバーを動かすことに繋がります。

更に範囲を広げれば、そもそもの技術選定や、プロジェクトの進行そのものを自分で考え、決めていくことができるようになります。

転職は手っ取り早いが…

もう一つの手段としては、SIerから転職してしまうという方法です。

これは手っ取り早い方法ではあります。

しかし、かつてソフトハウスでSIerに近い働き方をしていて、そこから自社プロダクトを持つ会社に転職したWEBエンジニアとしては、

突然多くの仕事を自らコントロールしないといけない状況に放り出されるのも、それなりに大変だよ、ということを伝えたいと思います。

SIerのように仕事が上から下へ流れがちな職種にいると、つい、何をすべきかを考えずに済ませてしまいがちです。

自社開発している会社などでは逆に、何をすべきか自ら考えて、アウトプットを出していくことが求められます。

その心構えは必要になるので、覚えておきましょう。

最後に

SIerは、自分が思ったように仕事を進めづらい業界だと思います。
特に新卒など、まだ経験も浅いエンジニアであればなおのこと、です。

まずは自分がコントロールできる仕事を少しずつ増やして、自分で決めて動く、と言うことに慣れていきましょう。

そうすることで、SIerの仕事がつまらないと感じる状況から少しずつ脱却出来ると思います。

それでは。

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